搭乗者傷害保険について

「それはそうだが…。まあそれでも、実際には助かるね。どこからも、補償してもらえないよりはな。…それで、搭乗者傷害保険というのはどういうものなんだ? 何回か聞いたことはあるが」
「その車に乗ってる者が、怪我をしたり、後に障害が残ったり、死亡したりした時に支払われるというものだ。運転者本人は勿論、同乗者も対象になるよ」
「相手がいてもか?」
「それは関係ない。たとえ被害者で、加害者から賠償してもらえる場合も支払われる。自損の場合は、誰にも損害賠償を請求出来ないケースに限られたが、これはそういうことには関係ないよ。だから、加害者も、その同乗者も一緒に、自分の契約している自動車保険で支払ってもらえる」
「そうすると、被害者だったら二重取りだろ?」
「違う。これは、加害者が損害を補填する賠償金とは違う。自分の契約している保険から支払われるものだ。」
「なるほどな。どうせ大した金額じゃないんだろ?」
「医療保険金、後退障害保険金、重度後退障害特別保険金、死亡保険金、シートベルト装着者特別保険金といったところか」
「ほう、盛り沢山だな」
「医療保険金は、通院の場合が、一日につき保険金額の1000分の1、入院が1000分の1.5で、これの治療実回数分ということになる。ただし、それぞれ1万円及び1万5000円が限度だ。それに、日数は180日までということになっている」
「保険金額というのは、どこでわかる?」
「そりゃあ、契約の時に決めるものじゃないか」
「そんなの記憶にないよ。対人の無制限は、ちゃんと覚えているけどな」
「困るねえ、そんなに無関心じゃ。もっとも、忘れたのなら、証券を見ればわかるが。…証券
の担保種目という欄の搭乗者傷害という所に保険金額と医療保険の入通院の日額が記載されていると思うよ」
「そうか。一度見とくことにしよう」
「後退障害保険金は、各等級ごとに%が決められていて、これを保険金額に乗じて計算されることになっている。最低は4%から最大100%までだ。だから、例えば保険金額が1000万円で第一級の後遺障害だったら、…もうこの等級では両限失明のようにいつも介護を要するというくらいの障害だけど、…100%の1000万円支払うということになる。この程度の重度の障害になると、保険金額の10%が特別保険金として加算されるよ。もっとも、これは、100万円が限度になっていたと記憶しているんだが。…それにだ、この後遺障害というのは、車を運転して、無保険車に衝突されて死んだとするか」
「おいおい、止せよ。縁起でもない」
「仮にだよ。気にするな。その賠償金が2億5000万円に算定されたとする」
「この僕が死んでも、そんなになるわけないだろう」
「だから仮の話だ。相手の車が自賠責しか入ってなかったら、3000万円はそれから支払われる。あとの1億7000万円がこの自動車保険からということになる。だげど、5000万円は相手が自腹を切って払えば別だがまず無理だろうから、君の奥さんには泣いてもらうことになるな」

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